追悼演説(ついとうえんぜつ)は、日本の国会において物故者となった現職国会議員を追悼する為の演説である。この演説の呼び名は衆議院と参議院で慣例として異なっており、衆議院では追悼演説、参議院では哀悼演説(あいとうえんぜつ)と呼ばれている。

概説

本会議場で行われる。演説の日取りは遺族の希望を聞いた上で、議院運営員会理事会で決定する。

中選挙区制選出時代の衆議院議員の場合は、同じ選挙区の対立政党の議員が追悼演説を行うのが慣例だった。小選挙区制導入以降も中選挙区制時代に同じ選挙区で争っていた近隣選挙区の選出議員が追悼演説を行う例が多かったが、2000年代以降は小選挙区制導入以降に初当選した議員が追悼演説の対象となることが増えて、同じ政党に所属する議員が追悼演説を行う例も多くなった。これは1998年1月に衆議院議院運営委員会理事会において、遺族の意思を尊重して演説者を決めると申し合わせていることも影響している。

党首経験者の場合は、対立政党党首 が行う慣例となっている。浅沼稲次郎に対する池田勇人の追悼演説は名演説として知られ池田人気の上昇にも貢献した。

ただし2000年代以降、内閣総理大臣経験者が死去した場合は、現役の対立政党党首ではなく、同じく内閣総理大臣経験者が追悼演説を行うケースも見られる。2000年に死去した小渕恵三の場合は村山富市が、2022年に死去した安倍晋三の場合は野田佳彦が、それぞれ追悼演説を行った。

原則として現職国会議員が死没した際に演説が行われるが、例外的に非議員(解散総選挙の関係で死没時に衆議院議員の身分になかった者も含む)についても追悼(哀悼)演説が行われたことがある。例として幸田露伴(非議員、衆参両院で実施)、尾崎行雄(元衆議院議員)、大平正芳(内閣総理大臣・前衆議院議員、第36回衆議院議員総選挙期間中に死去)がある。

追悼演説が行われた事例

哀悼演説が行われた事例

脚注

注釈
出典

関連書籍

  • 温知会『衆議院追悼演説集』1983年。
  • 参議院議員有志の会『参議院追悼演説集』1985年。

関連項目

  • ユーロジー
  • Wikisource:追悼演説

外部リンク

  • 国会会議録検索システム

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