余部駅(よべえき)は、兵庫県姫路市青山北1丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)姫新線の駅である。

概要

わずか6.1 kmと短い旅程ながら、網干総合車両所余部派出所(旧:姫路鉄道部)への入出庫を兼ねて、姫路駅と当駅間の区間列車が設定されている。

当駅名の由来は、建設当初の所在地名である飾磨郡余部村である。姫路市域には揖保郡余部村を前身とする「余部区」と言う広域地名が揖保川東岸に存在するが、当駅は同区から直線距離で約9 km離れた夢前川西岸に位置しており、余部区とは無関係である。

余部橋梁(余部鉄橋)で有名な山陰本線の餘部駅とは、漢字表記と読み方が異なる。餘部(あまるべ)駅は、所在地は「(美方郡香美町香住区)余部」だが、駅開設が当駅より遅い1959年であり、当駅との重複を避けたためとされる。

歴史

  • 1930年(昭和5年)9月1日:鉄道省姫津線の終着駅として開設。
  • 1931年(昭和6年)12月23日:姫津線当駅 - 東觜崎駅間延伸に伴い、途中駅化。
  • 1934年(昭和9年)11月28日:姫津線が姫津東線に改称され、当駅もその所属となる。
  • 1936年(昭和11年)
    • 4月8日:姫津東線が姫津線の一部となり、当駅もその所属となる。
    • 10月10日:姫津線が姫新線の一部となり、当駅もその所属となる。
  • 1961年(昭和36年)10月1日:貨物取り扱いを廃止。
  • 1971年(昭和46年)3月1日:荷物取り扱いを廃止。無人駅化。
  • 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、西日本旅客鉄道(JR西日本)に当駅を移管。
  • 2006年(平成18年)
    • 7月:姫路市による駅前広場整備事業が完成。駅前ロータリー、バス停等が使用開始。
    • 7月18日:当駅から県立大工学部(姫路書写キャンパス)への路線バス試験運行を、2008年3月30日までの予定で開始し、2008年4月1日より運行休止した。
  • 2008年(平成20年)4月1日:神姫バス33 - 35系統の3路線が当駅への乗入開始。
  • 2009年(平成21年)
    • 3月1日:みどりの窓口営業開始。
    • 4月下旬 - 8月頃:新型車両キハ122・127系用にホーム改造工事実施。
  • 2016年(平成28年)3月26日:ICOCAのサービス供用開始。ICカード専用簡易改札機で対応。
  • 2024年(令和6年)
    • 11月30日:みどりの窓口の営業を終了。
    • 12月1日:終日無人化。

駅構造

相対式ホーム2面2線を有する列車交換可能な地上駅である。配線は1線スルーでない。安全側線は、姫路寄り2番線に、播磨新宮寄り1番線に設置されている。両ホームを連絡する跨線橋は無く、構内踏切によりホーム間の移動が可能。

駅舎は木造。駅舎内部には待合所・改札口・自動券売機が設置されている。構内踏切は2本のホームを結ぶだけでなく駅裏手をも結んでおり、駅裏手から駅舎を通らず直接ホームへの出入りが可能である。

のりば

※工事前まではのりば番号が無かったが、工事完了に伴い設定された。駅舎側が2番のりばである。

利用状況

「兵庫県統計書」によると、2021年度の1日平均乗車人員は、2,055人である。 姫新線の駅の中では姫路駅に次いで多く、姫新線単独駅としては最多である。

近年の1日平均乗車人員の推移は以下の通り。

駅周辺

当駅の約700 m南東で、夢前川が支流の菅生川を併せる。姫新線は合流点南方で夢前川を渡っており、播磨高岡駅 - 当駅間の北側車窓から合流点を望める。2015年3月に改定した「姫路市都市計画マスタープラン」において、当駅周辺は「主核」たる姫路駅に対する、姫路市西部地区における「地域核」として位置付けられている。

  • 兵庫県立大学姫路工学キャンパス
  • 兵庫県立姫路飾西高等学校
  • ひめじ運転区
  • 網干総合車両所余部派出所
  • 兵庫県道724号姫路新宮線 - この道は、かつての因幡街道であり、国道29号の旧道でもあった。
  • 大白書橋 - 当駅から最寄りの菅生川を渡るための橋梁。
  • 三相電機

バス路線

最寄りのバス停は「余部駅前」である。

隣の駅

西日本旅客鉄道(JR西日本)
姫新線
播磨高岡駅 - 余部駅 - (余部信号場) - 太市駅

脚注

関連項目

  • 余戸

外部リンク

  • 余部駅|駅情報:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道

餘部駅 海の見える駅

余部駅(JR姫新線)

餘部駅

餘部駅

余部鉄橋 空の駅 餘部駅(余部駅)より橋梁を望む(3) materials digitalstage